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テーマ:効率よくロングテールを捕まえるサーチエンジン・マーケティング
1..SEOと有料リスティングサービス
検索エンジンにはYahoo、Google、MSN、excite、BIGLOBE、gooなどさまざまな種類があり、それぞれ独自の「アルゴリズム」と呼ばれる高度なプログラムによってWebサイトを評価し、検索結果の表示順位を決定している。
このアルゴリズムに高く評価してもらえるようにWebサイトを最適化することで、目的とするキーワードで自社のWebサイトを検索結果の2ページ目(上位20位)以内に表示できるようになる。これがSEO(検索エンジン最適化)と呼ばれる技術。
一方、有料リスティングサービスとは、検索エンジンの検索結果ページに有料でテキスト広告を表示するサービス。
リスティング事業者に料金を払ってキーワードを登録すると、大手ポータルサイトなどからそのキーワードで検索したときに、検索結果の上位ページに「スポンサーサイト」などと題して自社サイトの広告が表示される。的確なキーワードを設定することにより、サイトへのアクセス数を増やすことができる。
PPC広告と呼ばれ、Yahoo!社のOvertureやGoogle社の「Ad Words」(アドワーズ)「AdSence 」(アドセンス)などがある。
2 SEMのメリット
(1)キーワードに関心のあるユーザーが訪れる
インターネットで情報収集することは日常化しており、インターネットユーザーの80%はYahoo! や Google などの検索エンジンを利用して情報を探している。
このように、検索エンジンユーザーの数は非常に多く、このトラフィック(アクセス)を獲得することで、インターネット上におけるWebプロモーションを非常に有利に展開することができる。
(2)検索結果の2ページ目までに表示される
検索エンジンで情報を検索すると、検索結果には膨大な数のホームページがヒットする。
しかし、何千件、何万件とヒットする全てを見ることはほぼ不可能。
実際に、検索エンジンユーザーの70%は、検索結果の2ページ目(上位20位)までしか見ていない。つまり、自社のホームページを見てもらうためには、検索結果の2ページ目(上位20位)以内に表示(上位表示)されている必要がある 。
(2).見込み客を効果的に絞り込める
検索エンジンに打ち込む「キーワード」は、ユーザーの関心そのものを示している。SEMを導入し、ターゲットユーザー(見込み客)が使用しそうな「検索キーワード」の検索結果でホームページを上位表示することで、商品やサービスに興味を持っている潜在顧客を効率よく集客できる。
(3)コンバージョン率(成約・購買率)が高い
検索エンジン経由のユーザーは自分の意志で能動的にホームページを訪問しており、しかも訪問して来た時点で関心があるユーザーに選別されている。
このため、成約や購買につながる確率(コンバージョン率)は非常に高く、バナー広告の5倍以上にもなるという調査結果もある。
(4)インターネットでのブランドを形成できる
ユーザーの80%は、検索エンジンで上位表示されているホームページ(企業)に好印象を持っており、上位表示されている企業をその業界の主要な企業として認識する傾向がある。
業界における重要なキーワードで検索エンジンの上位表示を確保することは、強力なブランディング効果があり、絶対的競争優位を築くことができる。
3.PPC広告の損益分岐点
(1)広告料金の仕組み
キーワードの選定、広告の作成、入札価格や予算の設定など、スポンサードサーチ広告の掲載に必要な設定をすべて広告主自身で行った場合の料金は、初期費用はゼロ、初めにディポジットとして支払った3,000円からクリック数に応じてキーワード入札額のみ課金され、ディポジットがなくなった時点で広告掲載は終了する。キーワード入札額は1~9,999円の範囲で設定される。
実際には、クリックあたりの最低金額は、キーワードの品質スコアに基づいて決定。キーワードの品質スコアが落ちると広告は掲載されなくなる。品質スコアはキーワードのクリック率・過去の掲載結果、広告テキストの関連性などに関する要因に基づいて決定される。掲載順位は、品質スコアとキーワード入札額で決定されるので、入札額をいくらにするかがポイントになる。
(2)損益分岐点
損益分岐点はキーワードの入札価格(1クリック当りの広告費)とコンバージョン率(広告主のWebサイト訪問者が購入する率)の関係で決まる。
例えば、1クリック当りの広告費を40円、コンバージョン率を5%(20人に1人が実際に商品を購入する)とすると、40円の20倍である800円が新規顧客に1商品を販売するための広告宣伝費になる。
販売価格4,000円、粗利率40%の商品を売った場合、粗利1,600円から広告宣伝費の800円を引いても残り800円の利益を確保できる。
この商品の場合は、1クリック当りの広告費80円が損益分岐点となる。つまり「損益分岐点=粗利益額×コンバージョン率」となる。
4.キーワードとロングテール
ロングテールの考え方を、検索エンジンマーケティングに当てはめてみよう。
図の灰色の領域は、メインストリームを意味している。この領域では、ブランド名やその商品を検索する際に一般的に使われるような類の検索キーワード(例えば、グルメ、酒)が用いられ、右側の領域よりもずっと大きなトラフィックがある。しかしこの領域は、他のサイトも同じ検索キーワードを利用したりするから、キーワードの競合が生じることが多い。
一方右側の黒い領域に入ると、キーワードの数がどんどん増えていくため、右に行けば行くほど黒い領域の面積も大きくなっていき、灰色の領域よりも面積が大きくなってしまうこともある。つまりこれがロングテールである。
右に引っ張れば引っ張るほど、サイトへのトラフィックも大きくしていくことが可能なのである。
OvertureなどのPPCビジネスは、このロングテールの考え方をうまく利用している。グラフ上で右に行けば行くほど、キーワードの落札金額も安くなっていく。
広告主は、ユニークなキーワード(例えば、春の緑黄野菜、チリ産ワイン)を沢山登録することで、安い値段で恐竜の尻尾をうまく利用することができる。
1. キーワードがより具体的で、ライバルサイトが少ない。
2. 検索者のニーズも具体的で、購買意欲の高い人が多く含まれる。
つまり、低いコストでコンバージョン率を高めることが可能となる。
中川嘉夫 記