2009年11月19日

第2回 マーケティング研究会(マーケティング部会&情報部会合同研修会) 報告 2009.07.06

テーマ:最近のWebマーケティングについて
講 師:株式会社ファーストブランド 代表取締役 河本扶美子氏

多額の広告宣伝費を出せない中小企業にとっては、Webの活用こそ、コストをかけずに効率よく顧客を増やすマーケティングの要諦であり、第1回目のマーケティング研究会ではその体系を勉強しました。第2回目は Webマーケティングの専門家である河本 扶美子氏を招いて情報システム部会と合同でWEBの現状とその将来的な展望について、事実に基づく予測を交えながら実践的なお話をしていただきました。
 新地のお店となるとまず一杯というイメージになりますが、小部屋で尚かつアルコール抜きで、河本先生の話に耳目を傾けました。

1.ファーストブランドの紹介
 資本金1億3150万円、2002年6月3日設立、インターネットサービス(WEBブランディング)事業 
*詳細は  http://www.firstbrand.co.jp/  を閲覧されたし。

2.WEBマーケティングを取り巻く環境
マスメディア接触率の変化
     
ネット接続以外のメディアの接触率が下がっている。
ハードディスク視聴でどれだけテレビCMをスキップしていますか、という調査では、少し古く約2年前のものであるがが、それでも80%以上スキップする人が6割にも達しており、CM効果は減少している。

消費者のメディア接触変化
インターネットの伸張により、マスメディア以外のチャンネルが増えただけでなく、WEB特有の双方向性を利用して、今までに無い企業と消費者の関係が構築されている。
企業から提供される情報を消費者が待つという状況から、消費者が自分に必要な企業の情報を選択するという状況へと変化した。


3.WEBマーケティングの様々な手法について
・クロスメディア
クロスメディアマーケティングとは、TVCM、ちらし、新聞、雑誌広告、WEBサイトなど様々なメディアを複合的に利用することによって相乗効果を生み出し、単体での広告活動よりも高い効果を狙うマーケティング方法のことを言う。

ZARDデビュー15周年記念ベストアルバムを発売したときの事例全曲のQRコードが刷り込まれた2連版の新聞広告を掲載。2連版の新聞広告を掲載。事前に新聞広告を見るようにテレビCM、WEB等で告知したことにより、掲載当日数十万件のアクセスを記録した。

*ZARD1990年代に女性ボーカルとしては最も多くのCD売上げ枚数を記録した(オリコン調べによる)、この時代の日本のポピュラー音楽を代表する人気グループの一つである。先年(2007年5月)坂井泉水がなくなった。

ランディングページ最適化と検索連動型広告
 LPO(ランディングページ最適化)×SEM(検索連動型広告)
*LPOとはサイト訪問者が一番最初に目にする大事なページ。
検索エンジンからサイトに訪れたユーザーは、8秒以内に半数以上がランディングページから立ち去ってしまう、というデータがある。
* 検索連動型広告とは、検索結果画面に自社の広告を表示することで、自社Webサイトのアクセスと成果のアップを狙う注目の広告手法。


ロングテールを意識して、投網的キーワードを用いて検索連動型広告を採用。
投網的キーワードの受け皿になるためのランディングページは、さまざまなキーワードと商品を単に並べただけのページになってしまい、利用者は目的のキーワードにたどりつくのに時間がかかり、離脱する。
例 日本酒→おいしいお酒→ 「注文」にたどりつくまでに時間がかかりすぎると離脱する。

口コミマーケティング
口コミマーケティングというものは、昔から存在していた。例えば、テレビCMにおける面白CMなどはその代表事例であり、子供たちを中心にその名のとおり口コミで伝わることを期待して作っていた。テレビを中心として人対人を通じての口コミのため、拡散には時間がかかっていた。
WEBマーケティングでの口コミは、拡散のスピードが速く、かつそのための費用も少なくてむため一時期非常に研究され、使用されてきた。ただ、口コミの本質は思わずしゃべりたくなるのでなければならず、これを意図的に起こすことのリスクは考えられておらず、やらせが頻発した。

モバイルマーケティング
これからのWEBマーケティングは、モバイルがその主流になることは間違いないと思われる。
パケット定額制加入者のうち26%が、「パソコンではインターネットはしない」、つまり携帯でのみインターネットを利用すると回答している。

GREE,モバゲーTOWN、モバイルミクシィという最も利用者の多いモバイルサイトである。これらは無料ゲームとSNSを組み込んだサービスになっており、広告収入とアバターなどの利用に対するユーザー課金が主な収益源になっている。
たとえばGREEは月間100億PVを数えるそうである。


デジタルサイネージ
公共施設や店舗などに設置したディスプレイに映像や情報を表示する仕組みを「デジタルサイネージ(電子看板)」と呼び、新しいコミュニケーションのかたちとして注目されている。
デジタルサイネージについてはテレビCMのように不特定多数に同じ広告を流すのではなく、設置場所の地域性を考慮した視聴者ターゲットの設定を行い、その特定層に焦点を絞った広告メッセージが発信できるからである。

エリアマーケティング
デジタル技術の進化により、ここ数年地域属性の絞込みがより精緻になってきている。
もともと消費者の購買行動と「地域」は密接に連動している。
WEB上でエリアマーケティングを制することは大きなアドバンテージになっていくと考えられる

4.マイベストプロ神戸
地域メディアとWEBのマッチングによる新規マーケティングの展開
ファーストブランドが展開しているマイベストプロ神戸の"展開イメージ図"の説明を受ける。兵庫県の消費者と事業主(医業、士業など)をWEBサイトを通じてマッチングさせるサービスである。
消費者は神戸新聞をはじめとした多様な地域メディアを通じてWEBサイトに到達し、求めているプロを見つけることができる。地元に対して一番信頼と安心の担保を提供し続けてきた地方新聞社にWEBを通じたエリアマーケティングを仕掛けてもらうサービス。

地方新聞社の強みである明確なエリア、幅広い読者、信頼性、親しみにWEBサイトのマイベストプロの情報量、速報性、更新性を掛け合わせ相乗効果を発揮する画期的な仕組みである。

地方新聞社の強みというのは、地域密着であり、信頼感と安心感がある。
WEBへの消費者の関心が高まった中、新聞社でも、さまざまなWEBへの取り組みが
なされている。そのなかで地域密着のマイクロクライアントを獲得していくマイベストプロは非常に注目を集めている。現在ファーストブランドは神戸から全国へ、順次アライアンスを増やしていっている。

出席者は感覚的にはWebマーケティングの傾向をとらえてはいたが、裏づけのある調査データーや多くの事例は大いに参考となった様子であった。特にマイベストプロ神戸については地方新聞社とWEBがマッチングした新しいサービスの創造につながるものであり、出席者は関心を示し、費用や会員数、今後の展開などについて河本先生に質問。

談論風発
咽も渇きキリの良いところで、いよいよお店からいろいろな豆腐料理が出てくる中、講座に関連したWEBマーケティング及びファーストブランド社の事業展開等で、談論風発、時間を忘れて学習した一夜でした。 河本先生、講座の準備から始まり、遠慮のない質問等にご丁寧に対応していただき有難うございました。これからもよろしくお願い致します。
                            長谷利男 記

投稿者 mtcambrs : 2009年11月19日 11:49
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