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3-5 トロイ遺跡
トロイの遺跡はエーゲ海北部の、ダーダネルス海峡に面したヒサルルクの丘に在る。
紀元前8世紀後半に古代ギリシアの詩人ホメロスによって書かれた長編叙事詩「イリアス」で語られている「トロイ戦争」の「木馬」で余りにも有名になった古代都市遺跡だ。「トロイ戦争」とは、このトロイの地に栄えた都市国家・イリオスの王プリアモスの時代、イリオスとエーゲ海を隔てた宿命の敵であったギリシア連合軍(アカイア軍)との戦いを言う。
トロイの遺跡は初期青銅器文明の紀元前3000年から、ローマ時代の初め(紀元前334年)まで、同じ場所で発展した都市遺跡だ。ダーダネルス海峡に面した地の利を生かし、エーゲ海や黒海の航路をおさえたトロイは、文明の交差点として長く繁栄をつづけ、地震や他民族の侵略のたびに新たな都市を築いた。人間はかつて町の在った跡を整地して、その上に新しい町を造る習性が有るそうだ。
このトロイも従来の基礎の上に新都市を創ったため第Ⅰ市~第Ⅸ市の9つの層からなっている。

ホメロスが描いたトロイ戦争は第Ⅶ市(紀元前1275~1240年)」と言われているが、考古学的には、木馬どころかトロイ戦争(紀元前1200年頃)そのものが有ったのか、そして“トロイ人”とはどんな民族なのかも、いまだ解明されていない。
トロイの実在を信じたシュリーマンは「トロイの財宝」に目が眩み、素人なので、闇雲に掘り進み、他の時代層を破壊してしまった。そして彼の手にした財宝は、エーゲ海交易の中心地として繁栄した「第Ⅱ市(紀元前2500~2200年)」時代の物で、その為に「第Ⅲ市」「第Ⅳ市」「第Ⅴ市」は崩され、その時代の出土品が極めて少なくなった。
◆トロイの木馬伝説
(写真の木馬は観光用に復製されたものです)

トロイの遺跡は、叙事詩「イーリアス」や映画「トロイのヘレン」等のイメージとはほど遠く、直径約600m程の小さな城塞で、それ程大きな物ではなく、しかも見所が石垣ばかりで、カメラマンにとっては極めて面白くない場所だった。
(この項の写真が少ないのはそのためです)
素晴らしいトルコ旅紀行有難うございます。異文化の魅力豊かなメキシコが暫く、足を向けられないとなるとトルコ・ギリシャが西洋古代を学び、多様な文化史に接する場として最適と認識しました。食い物と飲み物は美味いでしょうから、宿さえ良ければお勧めですね。
Posted by: 宇多小路勝 : 2009年5月 5日 18:43