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なかちゃんの「南半球一周の船旅」
うろつ記・まごつ記・思いつ記
第12報 ビクトリアの滝(2/12~14)
アフリカ南部を流れるザンベジ川。ナイル、ザイール、ニジェールに次いで、アフリカ大陸で四番目に長い川だ。
1855年、ザンベジ川をカヌーで下っていたイギリスの探検家デヴィッド・リヴィングストンは、熱帯の密林に突然開いた大地の切れ目にすべてが呑み込まれる大自然の驚異に目を奪われ、轟音とともに落下する水のカーテンと水しぶき、そして輝く虹をそこで見たという。
「天使でさえ、翼をやすめこの自然の驚異に目を見張るだろう」。そのときの様子をこう記したリヴィングストンは、現地の言葉で「モシ・オア・トゥンヤ(雷鳴とどろく水煙)」と呼ばれているこの滝にイギリスの女王の名をとってビクトリア・フォールと名づけ、「天使の景観」と呼ばれるようになった。
私の訪れた2月は、ちょうど雨季の最中で最も水量の多い時期だった。世界一という毎分5億リットルの膨大な水は、ものすごい雷鳴をとどろかせながら、滝の落ち口よりも高く舞い上がる水煙となって滝をつつみこみ、幅1,700メートル、落差110メートルという滝の全貌を見ることはできなかった。
滝の対岸の遊歩道には6箇所のビューポイントがあったが、滝との距離が短く吹き上がる水煙に阻まれて写真を撮るのは至難の業だった。最も酷いところでは、まるでスコールの中を歩いているように頭上に水が降り注ぎ、分厚いカッパもモノの役にたたず、下着までびしょ濡れになりながら通り抜けるのがやっとだった。

ヘリコプターから撮ったビクトリアの滝
ビクトリアの滝の上流、緑につつまれたザンベジ川をゆったりと下る。
空は青く澄み渡り、湖のように静かな水面は白い雲を鏡のように映していた。前方に天高く舞い上がる虹色の水煙がみえた。

ザンベジ川にかかる虹
串かつやソーセージなどのおつまみと飲み放題のワイン、ビールを楽しみながらカメラのシャッターを切る。
時折、カバが顔をのぞかせ、川岸の森にはチャクマヒヒとサバンナモンキーという2種類の猿をみかけた。ここの猿は立って歩いたり、ホーズをとったり観光客に愛嬌をふりまいていた。
西の空を赤く染めながら夕陽の沈むのをみてクルーズは終わった。カメラマンにとっては興趣のつきない2時間だった。
(2/16 中川嘉夫記)
【参考】
国際交流NGO・ピースボート 公式HP
http://www.peaceboat.org/index_j.html
第60回地球一周の船旅レポート
http://www.peaceboat.org/cruise/60th/index.html