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なかちゃんの「南半球一周の船旅」
うろつ記・まごつ記・思いつ記
第10報 インド洋からモザンビーク海峡へ
2月3日、トパーズ号はモザンビーク海峡を航海している。
本来なら今日は、モンバサ港へ入りケニアのツァボ国立公園でゲームドライを体験する筈だったが、ケニアの国内騒乱の影響を受けてモンバサ港を抜港し、急遽リチャーズベイ港に向かうことになったためだ。
モザンビーク海峡は、アフリカ東岸とマダカスカル島を隔てる総延長1,550km、幅は400~1,000kmにも及ぶ大海峡で、別名「モンスーン海峡」とも呼ばれ、季節によって規則的に風向きが変わる。モザンビークとは「船が集まる所」という意味があり、かつて東南アジアからアフリカ東岸まで交易圏にしていたイスラーム商人が、インド洋に吹くモンスーン(貿易風)を利用し、ダウと呼ばれる商船でこの辺りを行き来していたことに由来する。
水先案内人セミナー
セイシェルから新しい水先案内人が乗船された。
ナイロビ平和イニシアチブ・アフリカ事務局長のフローレンス・ムッパイェイさん、とNHKの「週間こどもニュース」でお父さん役を11年間務められた池上彰さんの2人だ。
「世界地図から違った世界が見えてくる」 池上彰氏講演
池上さんは、旅行や取材で海外に行くたびに「世界地図」を買い求め、その地図から各国々の思想や社会情勢を読み取っているという。
・ヨーロッパで買い求めた世界地図
当然のことながらヨーロッパ大陸が真ん中に位置している。そうすると日本は右端になる。日本が極東といわれる所以だ。
・中国の世界地図
日本の世界地図とほぼ同じ。中国の地図では北方領土(歯舞、色丹、択捉、国後)は日本の領土になっている。これは「敵の敵は味方」という考え方によるものだ。
・北極からみた世界地図
温暖化により北極の氷が溶けてきているが、これには良いことと、悪いことの両面がある。
<良いこと>
氷が溶けると北極上を船が航海できるようになり、アジアとヨーロッパ、アメリカとの物資の輸送期間が短縮される。運賃が安くなり物価が安くなるかも・・・。
<悪いこと>
氷が溶けると北極の海底にある資源の開発が容易になると予想され、ロシアはすでにここに国旗のアンカーを打った。これを見たカナダもここにアンカーを打った。アメリカも黙っているわけはなく、北極圏の海軍を強化した。
このように新たな紛争が起こる可能性が高い。
ケニア大統領選挙を読み解く 池上彰氏・フローレンス・ムッパイエ氏対談
昨年12月27日に行われたケニア大統領選挙。野党のレイラ・オディング圧勝の予想を覆し、現大統領のムアイ・キバキが大逆転勝利を収めた。同時に行われた議員選挙では野党が勝利したことから、大統領選の不正疑惑が火種となって暴動が起こった。その混乱は首都ナイロビからケニア全土に広がり、死者1,000人、避難民は数千人と、その被害は拡大の一途をたどっている。
この争乱は大統領選挙に端を発しているものの、その背景には貧富の格差があり、民族の争いでもあるという。
もともとケニアは、政治的に安定していたため、ウガンダやスーザンなど隣国への物資輸送はケニアを経由していたのだが、ケニア争乱のために、ウガンダへはガソリンが届かない、スーザンへは食料が届かないなど、その影響は隣国へも飛び火している。
トパーズ号は今、アフリカ大陸をめざしています。
このケニアの歴史的瞬間に、私も当事者として立ち会っているということを実感したセミナーでした。
アメリカ人が住宅ローンを返さないと、日本のカップラーメンが値上がりする 池上彰氏講演
アメリカでは、昨年春まで住宅ブームであった。住宅金融会社はそのブームをうけてザブプライムローン(格下優遇ローン)により低所得層に融資した。
しかし、もともと返済能力の低い層に対する融資であったため、秋には破綻した。そのため株価が下がり、ヘッジファンドの資産運用先が株式市場からニューヨーク原油先物市場へと移った。その結果、原油が値上がりした。原油があがると代替燃料としてバイオエタノールが採算ベースに乗ることになり、需要が急増し、その原料となるトウモロコシが不足した。飼料となるトウモロコシやビールの原料となるコーンスターチも不足し、トウモロコシを作れば儲かるということで、大豆農家も小麦農家もトウモロコシの生産に転換した。
今度は大豆や小麦の需給バランスが崩れ、それぞれ値上がりした。それが日本の食品に影響し、カップラーメンが高くなった。
池上さんの講演要旨は以上のとおりですが、MTCAのみなさんなら題名を聞いただけでこのストーリーは読めたとおもいます。
これは「風が吹いたら桶屋が儲かる」式の話の展開ですが、同じような話が先の枝広さんの講演でもありました。
「これは本当にあった話ですよ」と前置きした上で、
1.アフリカの某国でマラリアの媒介となる蚊を撲滅するために空からDDTをまいた。
2.蚊は死んだが、それを食べていたスズメバチも死んだ。
3.スズメバチを食べていたヤモリもいなくなり
4.ヤモリを餌としていた野生の猫もみな死んでしまった。
5.そうなるとネズミが大発生し、ネズミの発する病原菌が蔓延し新たな病が流行した。
6.その対策として、1万4千匹の猫をハラシュートで空からばら撒いた
という。
これが本当か嘘かという論議はさておいて、「低所得層の住宅需要を喚起するサブプライムローン」や「マラリアの予防策として空からDDTを撒く」という、ある解決策が思わぬところに影響を及ぼすということです。
毎日、海と空を眺め、少々ボケかかった頭にほんの少し刺激を与えてくれたセミナーでした。
(2/4 中川嘉夫記)
番外編 第1回フォトコンテストでグランプリ獲得
2月3日、第1回フォトコンテストが開催されました。20点の応募があり投票形式による選考の結果、私の写真(インド洋の空)が最多得票の「グランプリ」をいただきました。
インド洋の朝

【参考】
国際交流NGO・ピースボート 公式HP
http://www.peaceboat.org/index_j.html
第60回地球一周の船旅レポート
http://www.peaceboat.org/cruise/60th/index.html
ラジオにて 事故の件聞き中川夫妻は大丈夫しょうか?? 写友一同心配しています。山井清澄
Posted by: 匿名 : 2008年2月10日 22:53